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シャヲログ ~アイスクリーム?チョコレート?ナニがイイ?~

東京は中央線ユーザーのシャヲル2人が、ゆるゆるとSHINeeを愛でるブログ。

【ネタバレなし】SHINeeのMCから多様性について考えた 【レポなし】

博多駅の韓国料理屋さんで鍋をつつきながら、彼女に「『矢場とん』食べたことある?美味しいんだよ」と聞いた瞬間、しまった、と思った。
 
彼女は宗教上の理由で豚肉を食べない。当然、「豚肉は食べられないから…」という返答があった。もう1人の友人からすぐに「食べないという信念を持っていることは大切なことだよ」とフォローが入る。「みんな豚肉が食べられないと言うと大変だねって言うけど…」と、それに対して言う彼女。ああ、ウンザリするほど言われてきたんだろうな、嫌な思いをさせてしまったなと申し訳なく思った。が、別に豚肉が食べれないということは触れてはいけないことでもないだろうし、そこで謝るのも逆に失礼かなと思い「そうだったね」と言うに留めた。
 
もちろん、悪気があって聞いたわけでもない。宗教上の理由で食べられないものがあるというものも理解している。食べられないと言われても「ふーん、そうなんだ」と思うだけだ。だけど、その会話のやり取りをしながら私は、自分の普通と他者の普通が違うということについて改めて考えていた。
 
 

キーちゃんとテムちゃんの会話から多様性について考える

その日はSHINeeの2017年日本ツアー「FIVE」の福岡公演2日目だった。これから参戦する人も多いと思うのでネタバレになるような詳しい話は控えるが、彼らの言葉の端々に先ほどの会話と繋がるものが見えた気がして、どうにか文字にして頭の整理をしたいと思う。
 
福岡でのライブMCは従来に比べて長く、自由で、一人ひとりの発言や行動が本当に面白くってお腹を抱えて笑っていた。ペンライトの色を変える機能を使ってファンに質問をする時間があるのだが、そこでテムちゃんが「男が男のライブ見に行くのはちょっと…」的なことを言った時に、キーちゃんが「2017年(このご時世)に何言ってるの」「男が男のライブ見に行ってもいいじゃん、ライブ行って、インスピレーションを得たりするかもしれない」と詰め寄るくだりがあった。自分を強く持っているキーちゃんが「世間の普通」にとらわれた発言に物申したくなったのはよくわかる。
 
簡単に説明しておくと、ここでは「SHINeeのことが嫌いな人」が何人来ているのか知りたくなったテムちゃんが、該当者はペンライトを赤に変えるようお願いしたのだが、キーちゃんに何その質問と突っ込まれたのだ。テムちゃん的にはおそらくただの無邪気な興味であって、結局は「好きになって帰ってほしい」というオチでしめくくりたかったんだろうなと思う。
そんな話の流れで、テムちゃんの言うシャイニーのことが嫌いな人というのは「彼女に無理やり連れてこられた彼氏」のことを何となく指していることが分かった(ここもジョンヒョンに「彼女に連れてこられた彼氏だったり、彼氏に連れてこられた彼女だったり、、えーっと、恋人に連れてこられたり…」と次々と修正が重ねられた。さすがジョンヒョン)。
確かに仕方なく連れて来られて3時間も好きでもないアイドルのパフォーマンスを見せられるのはなかなかの苦行だ。きっとテムちゃんはそういう居心地が悪い立場の人のことを思いやっていたのではないだろうか。
 
そんなテムちゃんの心情をきっとキーちゃんも分かってた。だけどシャイニーには世界中の様々な文化圏にファンがいて、多様性というキーワードに彼らは特に敏感であり理解を示してきたグループだ。さらにこのご時世そういう発言が誤解を招いて炎上する可能性を考えて、咄嗟にどうにかしてテムちゃんに楽屋ではなく「あの場で」前言撤回させなければと判断したのではないだろうか。自分が嫌な役回りになってでも、追い詰めることでテムちゃんを守ろうとした。瞬時の判断力、大事なメンバーを守る勇気。そんなものをあのMCの一瞬で見せつけられた気がして、ますますキーちゃんが好きになったし尊敬した。
 
しかし恐らくその思惑に気づかなかったテムちゃんはテムちゃんで、上に書いたような思いがあるからか、ムキになって諦めず(母子のもんちゃくにヒヤヒヤしてたジョンヒョンが「はい!終わり!この話終わり!」って終止符を打とうとしてたのが物凄くかわいかった)、結局は質問を「好きでも嫌いでもない人」に変えてゲームは実施された。
テムちゃんが執着した「シャイニーのことが嫌いな人」。これはこれで、多様性のひとつだ。そこに言及し理解を示し、少しでも自分達に興味を持ってもらえたらという懐の深さと健気な心に、私はじんわりきた。
 
もちろんこれは喧嘩とかではないので、その後も楽しくライブは続いていった。
 
もしかしたらテムちゃんの発言に残念さを感じた人も、キーちゃんのお説教にムッとした人もいるかもしれない。だけど私はあの2人の、それぞれの持論を曲げずして多様性を理解し認めようとする姿がカッコいいなと思った。どっちが正しいとかそういうことが言いたいのではない。ああやって意見を交わすことがまずは大事なのだと思う。
 
もう一つ、テムちゃんがおそらく色盲の方に配慮した発言をした。ライトの色を一斉に変える時に所々違う色になっている人がいて、それに対して「色が見えない方もいるから…」と言ったのだ。まさかテムちゃんからこんな発言が出るとは思わなくて、そして自分自身全くそんなことを考えたことがなかったのでものすごい気づきだった。確かに色盲の方にとってはペンライトを指定の色に切り替える作業が難しいかもしれない。私の普通は色盲の方にとっては普通ではないのだ。
 
 

普通は普通じゃないということ

自分の住んでる世界や考えてることは必ずしも普通じゃない。私たちの想像以上にこの世界は広くて、そこにはコミュニティごとの、そして個人個人の「普通」が無数にあるのだ。なのに、いざ自分の普通と異なる状況に遭遇すると、人はそれを非難したり嘲笑ったり差別したりする。自分がその対象になっているかもしれないということに気付かずに。
 
もちろん、今すぐその違いをすべてを理解しなければいけない訳ではないし、ずっと理解できないこともあると思う。だけど、私たちの「普通」ではない「普通」もあるのだと知ることがまずは大事なのだろう。例えば膝を立ててご飯を食べるメンバーの姿も、日本ではお行儀悪いかもしれないけど韓国では普通の姿なのだ。宗教を持つことも持たないことも、食べないものがあることも、同性を好きになることも、その人それぞれの「普通」なのだ。
時には悪気もなく失言したり、自分と境遇が違うから可哀想という失礼な考えを持ったりして、結果として誰かを傷つけてしまうこともあるかもしれない。だけどそこから学んだり考えたり、意見して、理解していけばいいのではないか。
そんなことを、今回のテムちゃんとキーちゃん(そして時々ジョンヒョン)の会話をとおして考えた。多くの学びや気づきを得られたし、彼らへの尊敬やら誇りの気持ちが強まった、なんとも思い出深いライブになった。
 
いつものふざけたライブレポはツアー後半に書く予定。
 
以上。
 
 
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